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 国語をすっきりさせるためのブログ

 国語のチカラ VOL.13


13要約のチカラ

読む」とは、

具体的に何をすることでしょうか?

例えば、

あなたは国語の試験の時、

問題文や本文を読みますよね?

その時の「読む」は、

もっと詳しく言うと、何をすることだと言えるでしょうか?

  

ある人にとって「読む」は、

「音声化する」ことかもしれません。

声に出して「音読する」、

試験中であれば頭の中で「読み上げる」、

それが「読む」ということかもしれません。

 

 

また、ある人にとっては、

「たどる」ことかもしれません。

ペンや指で

今読んでいるところを「たどる」ことが「読む」ことだ、というわけです。

これと同じようなのに、

「線を引く」があります。

読んだところに「線を引く」ことが「読む」ことだ、というわけです。

 

 

「音声化する」「音読する」「読み上げる」、

「たどる」「線を引く」のどれかを、

あるいはこれらのうちのどれかとどれかを組み合わせたものを

「読む」ということだと考えてよいでしょうか?

私はこれでは「読む」ことにはならないと考えています。

 

 

よく国語の先生が

「考えながら読め!」と言います。

これはこれであいまいな言い方ではありますが、

重要なことを言っているのは間違いありません。

「読む」と「考えながら読む」はやはり違います。

「考えながら読む」が「読む」だとすれば、

「音声化する」「音読する」「読み上げる」

「たどる」「線を引く」には不十分なところがあります。

これらの読み方には「考える」という要素が不十分なのです。

 

 

まず言えることは、

「音声化する」「音読する」「読み上げる」「たどる」「線を引く」が

目的になってはいけないということです。

「読む」目的が「音読する」ことであったり

「線を引く」ことであったりしてはダメです。

これらが「読む」目的としてマズいのは、

「理解」できないからです。

我々は音読しただけでは理解できません。

我々は線を引いただけでは理解できません。

音読しながら線を引いても同じことです。

もしこれらが「読む」ということならば、

我々は「読む」だけでは理解できないのです。

 

 

言うまでもなく必要なのは「考えること」です。

だから「考えながら読め!」なのです。

「考えながら読む」ことではじめて「理解」できるのです。

問題は何を「考える」か、です。

「考えながら読む」という時の「考える」を、

もっと具体的にしなければいけません。

 

 

私は授業中に「考えながら読め!」とは言いません。

代わりに「要約しながら読め!」と言います。

「考える」とは「要約する」ことだと言い換えた方が、

より具体的でわかりやすいと考えるからです。

我々は「読むだけでは理解できない」が、

「読みながら要約すれば理解できる」のです。

「読む」には正しい目的を与えなければいけない。

その正しい目的が「要約する」ことなのです。

我々は「要約する」ために「読む」のだ、と考えるべきなのです。

 

 

ここらで、「要約」の具体的方法について説明すべきですが、

「要約」の具体的な方法は、

題材となる文章を示しながらでないとなかなか説明しにくいところがあります。

また、多くの生徒は「要約」が大っキライ!であるという現状についても、

なんとかしなければいけません。

だいたい世の中の多くの要約が「読んだ後にする要約」であるのに対して、

私がオススメするのは「読みながらする要約」です。

この違いについても詳しく説明したいのですが、

これらについては、またの機会にしたいと思います。

 

 

今回はこの話を通して、

「読む」という行為について

あらためて考えてみて欲しかったのです。

他の勉強と同じように、

「読む」ということにも技術が必要です。

「要約する」というのも、

「読む」技術の一つです。

「読む」ことを研ぎ澄ましていく技術の一つです。

 

 

私たちは「読む」ことによって新しいことと出会い、

変化し、成長していきます。

「読む」対象は本や文章だけではありません。

グラフや表、絵や映像、ニュースや人の話も、

「読む」対象です。

今回は、ただ読むだけではダメだ、

要約という目的をもって読むべきだ、というお話をしました。

グラフや表、絵や映像を見るだけ、

ニュースや人の話も聞くだけではダメなことは分かると思います。

これらのことを「要約」して自分の中にインプットし、

作文や発言などのアウトプットを豊かにしていくことが重要です。

「要約する」という習慣を身につけ、

「読む」技術を研ぎ澄ましていくことで、

私たちはより豊かに出会い、変化し、成長できるようになるのです。

 

 

「要約」は国語の学習の最重要事項の一つです。

「要約」することによってはじめて、

総合学習としての国語が完結に向かいます。

ぜひ「要約」をあなたの学習習慣の中に取り入れて、

国語のチカラをあなたのものにしてください。



 
          
2020年3月13日  国語専任講師 宇田


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